川沿いの村

作家ヴラマンク,モーリス・ド Maurice de VLAMINCK
制作年1913年頃
材質、技法(形状)油彩・布
作品寸 (縦、cm)65.6
作品寸法 (横、cm)81
作品識別番号Ⅱ-192
公開解説〔國富奎三コレクション室 常設展示室〕
 内なる感情を表出したヴァン・ゴッホの絵画に感銘を受けて画家として歩み出したヴラマンクは、マティスやドランに共鳴し、原色を用いた鮮烈な色彩と大胆な筆致による絵画を生み出しました。1907年セザンヌの回顧展を見てその影響を受けます。1910年代のヴラマンクの風景画は、丘、家屋などの建築物や、木々や川といったモティーフが落ち着いた色調で描かれるのが特徴です。
 《川沿いの村》はまさにこの時期の作品です。画面手前に川面、中央に家々が並び、奥に丘と空が、そして左右に木々が配され、左側の大きな木は、対岸の木々との対比によって遠近感を強調しています。筆触は一定の方向性を帯び、青や緑の微妙な色調が互いに調和しています。初期の風景画に比べて構図や手法は安定し、奥行きと趣きのある画面を創り上げています。

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