文化二年奉納山王大権現神号扁額

大分類【指】指定文化財
名称(ヨミ)ブンカニネンホウノウサンノウダイゴンゲンシンゴウヘンガク
種別有形文化財
区分工芸品
員数1面
指定年月日2003/04/01
指定番号千文(有)第44号
所在地永田町2-10-5 日枝神社
所有者(保持者)宗教法人日枝神社
年代文化2年(1805)正月
内容・伝来扁額は神社仏閣の門、鳥居、本殿軒下などに掲げられ、社号や山号、祭神などを示すものである。横長の長方形の形状で、全体に黒の漆塗りが施され、外枠の一部には金箔による装飾が見られる。本扁額には金文字で「山王大権現」と書かれ、背面には朱筆で「文化二年乙丑」「正月吉辰」と2行書きされている。
本作は千代田区における江戸時代の信仰の一端、特に日枝神社と人々との関わりを考える上で貴重な資料である。また、文化2年(1805)の作であることから、千代田区内に現存する数少ない江戸時代の工芸品であるといえる。
備考材質:木製
寸法:高69.5cm×横幅150.0cm×厚さ10.0cm
落款:左「東洲左潤拝書」
印章:右「東風堂」(朱文方印)、左「左潤私印」(朱文方印)
本扁額の「山王大権現」の文字の揮毫者については、落款印章から、江戸時代の書家である佐野東洲(生年不詳~1814)であると考えられる。それと同様の印が神田今川橋から日本橋にかけての通町筋の様子を描いた絵巻「煕代勝覧」(ベルリン国立東洋美術館蔵)に見られ、本扁額と同じく佐野東洲が揮毫したことがうかがえる。

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