山車人形熊坂

大分類【指】指定文化財
名称(ヨミ)ダシニンギョウクマサカ
種別有形民俗文化財
員数一式
指定年月日1988/04/01
指定番号千文(有民)第5号
所在地外神田2-16-2 神田神社
所有者(保持者)宗教法人神田神社
年代不明
内容・伝来「熊坂」は、熊坂長範という平安末期の大盗賊で、伝説上の人物である。人形の頭には目だまが回転するようなカラクリがほどこされていたり、胡粉の塗り方や眉の植毛の仕方などに当時の技法を知ることができる。山車人形には牛若丸や猿など、各町々がとりどりに趣向をこらし江戸庶民の心意気を示すもので、江戸の祭の様式を知るうえで貴重な資料である。
頭は最も特徴のある作りでカラクリで目が回転するようになっている。そのため張子となって胡粉によって塗り固めた層の厚さ、その技法は驚くべきであり、当時の技法を知る上で参考になるものである。
まゆ毛は生え毛であるが髪は面相描きとなっている。これは無精ひげの感じを出すためと考えられる。
関東大震災に胴および装束の一切を焼失したが、頭のみは焼失を免れたため旧来のものである。人形に作者名は刻まれていないが、人形の製作者は倉橋播磨大掾幹峯と伝えられている。しかし、元山車職人浪花長兵衛氏から伝え聞くところによると武岡豊前(鼠屋五兵衛)7代目あるいは8代目が修復の際に作り替えたものという説もある。また、明治期には古川長延の手によって修理され、その際に大変にかわってしまったという。

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