富士講の祭祀具 附 登拝装束 一式

大分類【指】指定文化財
名称(ヨミ)フジコウノサイシグ ツケタリトハイショウゾク イッシキ
種別有形民俗文化財
員数27点
指定年月日1986/07/01
指定番号千文(有民)第3号
所在地日比谷公園1-4 日比谷図書文化館
所有者(保持者)千代田区教育委員会
内容・伝来富士講の祭祀用具:①登拝に関係する資料 ②法会に関係する資料
①登拝:道中装束一式(前掛け、手甲脚半、股引、地下足袋、頭陀 袋、道中衣、数珠)
②法会:拝み箪笥と称される一組の祭具で構成
拝み箪笥(各種の祭具を収納)、祭神像(木花咲耶姫)、富士山(真鍮製)、天狗(2体一組;木製)、猿(2匹一組)、鏡(青銅製)、鏡台(波文雲文の木製)、灯明台、燭台(2基一組)、灯籠(2基一組)、香炉、鈴、神酒とっくり(素焼磁器)、花たて、鳥居、玉垣、香焚台、素焼皿、軸箱(掛軸3本)、富士山絵図、型染紙型1枚(南無阿弥陀仏)、型染紙型1枚(神田七講)、 教本1冊
備考富士講は富士山登拝を目的とする代参の講(同一信仰集団)であり、定期的な法会も同時に行われていた。江戸時代には富士講の普及により信仰登山は盛んになった。文化年間(1804~1817)には江戸八百八講とうたわれるほどの隆盛をみた。講は先達・講元・世話人の3役によって構成され、「正直・慈悲・情・不足」を根幹とした心学的な説教をし、士農工商を批判し、偶像崇拝・男尊女卑をも否定するものであった。本件は庶民信仰の理解への手掛かりを得るのに重要な資料である。

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