FO199500001000_950000_001T, 1995/00/00撮影, Public Domain

窓辺の女

作家名エドゥワール・ヴュイヤール Edouard VUILLARD
制作年1898年
技法、素材油彩、厚紙
寸法28.5×42.5
分野絵画(海外)
所蔵作品登録番号FO199500001000
解説日常の風俗や母子の光景といった身近な主題に、主題の内面性や画家の内奥の感情を滑り込ませるアンティミスト(親密派)の典型的な作品。彼は1890年代前半には、ナビ派の仲間たちとともに浮世絵版画などの影響による平面的な構成を試みていたが、暗示的ながらここでは三次元的な描写が取り入れられている。暗い室内に左側の窓から柔らかな光が射し込み、椅子、テーブル、その傍らに立つ女性の姿を鈍く照らし出している。塗りつぶすように壁に塗られた渋い緑は空間の関係をあいまいにしているが、テーブルの鈍い朱色、女性の衣服や暖炉の灰色、柔らかな筆触と互いに作用し合って、低い音色の魔術的な調和と情調を生み出すのに役立っている。画家の内面が対象の奥深いところにじかに結びつき、響き合っている。

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