FO199000002000_011000_001T, 2001/10/00撮影, Public Domain

人生は戦いなり(黄金の騎士)

作家名グスタフ・クリムト Gustav KLIMT
制作年1903年
技法、素材油彩・テンペラ・金箔、画布
寸法100.0×100.0
分野絵画(海外)
所蔵作品登録番号FO199000002000
解説クリムト回顧展として開催された第18回ウィーン分離派展の出品作。分離派の会長として芸術の刷新に立ち上がり、大学講堂の装飾壁画を巡るスキャンダルでは、無理解な世論の批判の矢面に立たされていたクリムトは、世紀転換期のウィーンの新しい芸術の旗手として、この作品の題名どおり闘っていた。ただ戦闘の舞台が地上ではなく、のち隠棲したクリムトが描き出す官能美の世界が繰り広げられる楽園に設定されていることは、クリムトの心境に重大な変化が起きつつあったことを示している。論争の渦中に萎えかけた自信を奮い立たせて表明された、クリムト最後の芸術姿勢のマニフェストといえる作品である。造形的には金などの工芸的要素が大胆に導入され、絵画・彫刻などの純粋美術と応用美術との境界の撤廃が試みられており、生活全般に芸術を取り入れようとしたウィーン工房に参加したクリムトの姿勢とも重なり合っている。

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