JO199000001000_010800_001T, 2001/08/00撮影, Public Domain

秋景

作家名久米桂一郎 KUME Keiichiro
制作年1892年
技法、素材油彩、画布
寸法39.0×55.0
分野絵画(日本)
所蔵作品登録番号JO199000001000
解説1886年渡仏した久米は、黒田清輝と生活を共しながらコランの指導を受けていたが、コランを通して触れたアカデミスムと印象主義的表現の折衷的作風は、陰影の表現にその特質を示すもので、後の日本の絵画的潮流に大きな影響を与えた。《秋景》は1895年に帰国する前、黒田と共に、夏から冬にかけて滞在していたブレハ島で制作された作品である。久米の渡仏の年に最後の印象派展が開催されており、その影響はコランなどのアカデミズムの画家たちにも及んでいた。また1889年にはモネの展覧会が開催され、92年にはピサロの大回顧展画開催されるなど、そうした展覧会を見た画家の傾倒ぶりが感じられる作品である。この作品に描かれている、陽光を受けて並ぶ積藁のモティーフや陰影部に施されている紫色の色彩表現など、印象派への接近の程がうかがえる。

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