コアホウドリ

コアホウドリ ( Laysan albatross )

名称(ヨミ)コアホウドリ
中分類ミズナギドリ目
小分類アホウドリ科
形態全長80センチ。一見、白い大きなカモメだが、分類上は全く異なる。国内で見られる大型のカモメでも全長はせいぜい70センチである。さらに翼を広げると2メートル前後と長大で、コウノトリと同等かそれ以上。体は白色で、黒い部分は目の周辺、翼の上面と下面の周囲および尾の先。くちばしと足は薄いピンク。アホウドリよりやや小さいため、コアホウドリとされる。
概要環境省の、絶滅危惧IB類。

【分布】
国内では、幕末から明治にかけ、玉置半右衛門などにより羽毛の輸出目的で乱獲され、ほとんど絶滅した。営巣している際に人を恐れないため、容易に撲殺できたという。現在は小笠原・聟島列島などで、わずかに繁殖しているのみ。ハワイ諸島では数十万羽のコロニーをつくる。繁殖期以外は、亜熱帯より北の太平洋に広く分布する。

【生態】
イカや魚などを食べる肉食性。長大な翼を活かして、洋上をあまり羽ばたかずに飛ぶ。繁殖期は10月~明くる4月ごろまで。産卵は年に一度、一個のみ。繁殖できるのは早くても5歳からで、成熟し成鳥らしい姿になるまで9年ほどかかり、60年以上生きるという。夏の間は北上し、アリューシャン列島やアラスカ周辺で過ごす。繁殖期以外は、陸上に上がることはない。

【島内の目撃情報】
洋上生活者のため、陸から見られるチャンスはほとんどなく、奄美群島での目撃例は窮めて少ない。徳之島町でダイビングショップ「マリンサービス海夢居」を営む鈴木竜彌(ずずき・りゅうじ)氏によれば、冬から春にかけてホエールウォッチングの際に、徳之島の東方沖で少なからず目撃されているという。繁殖期と重なる時期に小笠原以外の海域で親鳥が目撃されていることから、もしかすると近隣無人島で繁殖している可能性もある。

※映像提供、鈴木竜彌氏
観察できる場所徳之島・東方沖
関連動画https://drive.google.com/file/d/1-MZZxq6pE0fbgi1a_N75t6uManunxSsn/view?usp=sharing

PageTop