トクノシマエビネの花

トクノシマエビネ ( A kind of Orchid )

名称(ヨミ)トクノシマエビネ
中分類被子植物
小分類ラン科
形態春、葉は花茎(かけい)を包むようにして共に伸びる。2~3枚が大きくなり、スズランの葉を長く薄くしたようなイメージ。花茎(かけい)は丈が50センチを超えることがあり、その半分から上に多数の花をつける。花はラン独特の構造で、花の付け根にある赤紫や緑褐色の5枚の花びらに見える部分は、花びらとがく片。大の字に例えると、人の部分ががく片、一の部分が花びらである。その先にある丸みのある筒状の部分と、前方へ3枚に分かれた部分も花びらである。3枚に分かれた花びらのうち中央の一枚には、昆虫を導くとされる棒状の突起がある。さらに、筒状の部分は花柄(かへい)の下側に沿うように細長い管状に伸び、ここに蜜腺(みつせん)があり距(きょ)と呼ばれる。花びらの部分は白、薄ピンク、ピンクなどのバリエーションがある。
概要環境省の絶滅危惧IB類に指定されている。

【分布】
アマミエビネ同様に、ラン科エビネ属エビネ(ジエビネ)の徳之島産の変種とされる。変種も含めたエビネは、国内のみならず朝鮮半島や中国で局所的に分布する。

【生態】
照葉樹林内で陽光が一時的に差す程度の、湿った土地に生える多年草。タニムラアオイやオオバカンアオイが生えるような環境で見られる。花は3~4月に開花し、その後花茎は種をつけると葉は倒れ、そのまま冬を越す。

【島内の目撃情報】
徳之島三町・希少動植物保護条例によって保護されているため、記載しない。なお、条例の制定(平成26年/2014年9月1日)より前に採取し、栽培されている場合は、役場への届け出が必要である。下記の関連URLは、条例に関する情報へのリンクである。
関連URLhttp://yuiamagi.html.xdomain.jp/tourist_map/Redlist/

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