フェリーのそばでジャンプする、マダライルカ

マダライルカ ( Pantropical spotted dolphin )

名称(ヨミ)マダライルカ
中分類鯨偶蹄目
小分類マイルカ科
形態2.5メートルほどになるイルカ。口が細く突出し、呼吸に用いる鼻の穴は額の上方にある。成熟すると、口の先端が白くなる。体色は濃淡で三段階の青灰色。背側の最も濃い部分は、額からゆるやかな波型のカーブを描いて背びれの後ろに至り、腹側はもっとも薄く、背びれから尾にかけての体側は中間である。腹側に黒点が多数あるのでマダライルカの名があるが、薄かったり、ほとんどない個体も見られる。魚類のサメに似たひれを持つが、尻びれはなく、尾びれは水平についている。

※徳之島近海では、マイルカ、ハセイルカ、ハンドウイルカ、腹に細かな黒い斑点が多数あるミナミハンドウイルカ、やや細長いハシナガイルカなども見られ、どれも青灰色でよく似ている。
概要【分布】
世界中の温帯から亜熱帯の海に分布する。ハンドウイルカの次に多いのが本種。

【生態】
好奇心が強く、発達した脳を持つ。島の近海では2、3頭の雄や、雌と子らで構成される10頭前後の群れで見つかることが多い。とても活発で、船のまわりでジャンプしたり、船首の波で遊んだりする。トビウオなど表層や中層の魚類のみならず、深く潜って深海のイカや海底の甲殻類を捕食することもある。獲物を探すには、音を出してその反射により位置を知るエコロケーションを用いる。子イルカは泳ぎが遅く、息継ぎのときにぶくぶく泡を出す。餌が共通のキハダマグロなどと混泳することがあり、マグロ漁でもろともに捕獲され激減した時期があったが、現在では漁法が改善されているという。

【島内の目撃情報】
島の沿岸、浅いイノーを除き、ほどんどどこでも出現する可能性がある。冬場、アオリイカやコブシメが産卵に来る海岸で見られる可能性が高い。天城町内では、新徳之島発電所の西側にあるキジの海岸や、千間海岸。鹿児島~沖縄航路のフェリーからも見られることがある。
観察できる場所浅いイノー以外の沿岸

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