キバラヨシノボリ(三京川、2020年)

キバラヨシノボリ ( A kind of Freshwater goby )

名称(ヨミ)キバラヨシノボリ
中分類スズキ目
小分類ハゼ科
形態全長8センチくらいのハゼ。体色を変化させるので、特徴は参考。全体に褐色がかり、目の前と下に赤い線がある。体側や背びれ、尻びれ、尾びれに細かな赤い斑点がある。第二背びれ、尻びれ、尾びれの外周が黄色く、老成するほど色あせる。単体でのクロヨシノボリとの判別は、ほぼ不可能。
概要※キバラヨシノボリとされる種群は、クロヨシノボリが滝などで陸封されたことにより、それぞれの河川ごとに別個に進化したとの説が有力。つまり、クロヨシノボリから分化したものの、河川や滝ごとにDNAが異なっている。鹿児島県の指定希少動植物のため、捕獲、殺傷などが禁止されている。

【分布】
琉球列島に分布。 徳之島では秋利神川水系のダムより上流で見られる。ダム建設により、クロヨシノボリはダムより下流にしか存在しなくなった。

【生態】
降海することなく、川の中、上流で一生のすべてを過ごす。胸びれは見えづらいが、左右が癒合して吸盤になっており、岩などにかなり強力に吸着できるという。石についた藻類、トビケラの幼虫などの水生昆虫、カワニナなど食べる雑食性と考えられる。縄張り意識は強く、雌は石の下に卵を産み付け、ふ化するまで雄が守る。稚魚は流れの緩やかなところで群れて遊泳する。その際、外来種のオイカワが、稚魚を捕食している可能性が否めない。

【島内の目撃情報】
ダムより上流の川で見られる。好奇心が強いので、ゆっくり川の中を歩くと逃げず、あるいは寄ってくることもある。秋利神川水系でダムより上流、三京分校周辺の三京川が見つけやすい。
観察できる場所徳之島ダムより上流の岩の上、岩陰など

PageTop