目の前にある穴は、熱を感じるピット器官

ヒメハブ ( Okinawa pitviper )

名称(ヨミ)ヒメハブ
中分類有鱗目(トカゲ、ヘビ)
小分類クサリヘビ科
形態体長は1メートルを超えることはなく、40~60センチほどの個体が多い。体はずんぐりした筋肉質で、頭は三角で如何にも毒蛇のような頭のため、マムシ(ニホンマムシ)よりもマムシらい容姿といえる。体色は、褐色と暗褐色が交互の帯状に見えるが、左右対称ではなく決まったパターンでもない。あたかも、赤土の上に常緑樹の黒く変色した枯葉が落ちているかのような模様となっている。じっとしていると、足元にいても気づかないほど、カモフラージュ効果が高い保護色。
概要【分布】
奄美群島と沖縄諸島のみに分布する固有種。徳之島では森林や、林に接した池の周辺に生息し、平地や森林の沢沿いを好むハブと住み分けている。島口でクヮータロゥ、クヮージャロゥ、俗にマムシと呼ばれている。

【生態】
夜行性や昼行性という区別にはならず、常に物陰や薄暗い地面、浅い水辺などでじっと獲物を待っている。ただし、移動は夜間が活発で、道路上で見かけるのは、ほぼ夜間のみである。夏場は薄暗い森林に身を潜めているが、寒さに強く冬場はアマミアカガエルやアマミアオガエルが繁殖する、側溝や池の水辺に集まって待ち伏せする。

※ハブと似た毒性だが、注入量が少ないため死に至る事はないとされる。しかしながら、毒性によって患部組織が解かされてしまうため、咬傷を負った場合は速やかに病院等で診察を受けるのが望ましい。

【島内の目撃情報】
集落内で見かけることは少なく、森林や林道、天城岳や井之川岳登山道などで見られる。ほか、夜間には水のある林道の側溝周辺で、冬産卵するカエル類を待ち伏せしている。
観察できる場所登山道周辺、夜間の林道や側溝

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