ヤシガニ

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ヤシガニ ( Coconut crab )

名称(ヨミ)ヤシガニ
中分類エビ目(エビ、カニ、ヤドカリなど)
小分類オカヤドカリ科
形態ともかく大きい。最大では体長40センチ、足の差し渡しが1メートルを超え、陸上の甲殻類では最大。徳之島は北限に近いため最大サイズにはならず、体長30センチをこえることはないと思われる。オカヤドカリの殻から出る前半分が巨大化したような姿。腹は甲羅の下に畳んでいる。はさみは左右がほぼ同じ大きさで、左がわずかに大きい。体色は背側が濃い紫やえんじ色、茶色で、腹側は背側と同様か、青や紫の派手な個体も多い。もっとも後の足は、小さなはさみになっている。小さいうちは、ヤドカリ同様に巻貝の殻を利用することもある。
概要【分布】
太平洋西部、オセアニアからインド洋の亜熱帯、熱帯海域の沿岸に生息。ただし島嶼部に偏る傾向にある。(環境や、乱獲による絶滅)国内ではトカラ列島の子宝島が北限で、琉球列島に分布する。
【生態】
アダンが多い砂浜に多く生息する。共食いや動物の死骸、アダンの実など果実や種子、足の遅いウミガメの子など、手当たり次第食べる雑食性。日中に出歩くことは稀で、夜間に巣穴から出て採餌する。雌は腹の内側に産卵し卵の孵化直前まで抱卵、時期が来ると波打ち際で幼生を放つ。幼生は、潮流に流されるため、基本的に育った土地に根付くことはない。ヤシガニは泳ぐことができず、波にさらわれると溺れてしまう。寿命は50年ほどで、甲殻類としては長寿。
【島内の目撃情報】
稀に目撃されることがある。徳之島町北部、アダンのある海岸で見られる可能性が高い。天城町内では、西阿木名の農道や天城集落で捕獲されたことがある。ほか、新徳之島発電所の西側の浜での目撃例がある。

※食用にする地域があるが、植物由来の毒を蓄積し、食中毒を起こす場合がある。長命なため生物濃縮が進みやすく、死亡した例があるという。また、成長が遅いため、乱獲により絶滅に至りやすい。
観察できる場所アダンの多い砂浜(夜間)

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