ヤエヤマシオマネキ(雄)

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ヤエヤマシオマネキ ( Dussumier's Fiddler Crab )

名称(ヨミ)ヤエヤマシオマネキ
中分類エビ目(エビ、カニ、ヤドカリなど)
小分類スナガニ科
形態甲幅2.5センチほどのカニ。リュウキュウシオマネキと混同されやすい。雄は左右どちらかのはさみが大きくなる。眼柄(がんぺい)≒目の根元の棒の部分は他のシオマネキより細長い。甲羅や足の色合い個体差があり、濃い紫、褐色、白などが入り交じるが、総じて地味で暗色。雄の特徴的なは大さみは上が白く下が朱色で、上下とも細かい鋸歯(きょし)があるが、大きな突起などはなくスッキリしている。雌雄ともに近縁のリュウキュウシオマネキに似ているが、特にメスの見分けは困難。雄は大はさみ下側の突起の有無により見分けられる。眼柄の太さで見分けることも可能だが、自然状態での見分けは困難である。
概要【分布】
奄美大島から台湾、フィリピン、シンガポールからオーストラリア北部やパプアニューギニアにかけ分布するが、ニューカレドニアやフィジーでは記録がない。徳之島では、特に天城町総合運動公園南部、徳之島空港との狭い水路で見られる。

【生態】
おおむね4月~10月初旬、暑いと感じられる日に巣穴から出てくる。ヒメシオマネキやベニシオマネキに比べ寒さに弱く、リュウキュウシオマネキより更に寒さに弱いため、見られる期間は最も短い。警戒心が強く、素早く巣穴に逃げ込む。雄は雌の気を引くために、大はさみを大きく振る。明確な縄張りはないが、雄どうしが大はさみの見せ合いや、はさみ合い、タックルなどで争う。砂泥地のなかでもマングローブの様に乾燥が少なく、泥の多い地域を好む。砂泥に含まれる有機物=動物の死骸や植物のかけら、プランクトンなどを砂泥ごと口に含み、こしとって食べる。産卵期は夏から秋と考えられるが、幼生の大半は外洋に流出してしまうため、おそらく島内より南からプランクトン(幼生)の状態で漂着し成長すると考えらえる。プランクトンの時期は2~3週間程度と考えられる。

※雄の大はさみを振る動作が、満ち潮を招いているように見えることからシオマネキの名があるが、雄が雌を気を引く動作は全般にウェービングと呼ぶ。種によっては両方のはさみを振る。

【島内の目撃情報】
徳之島にはマングローブ等、汽水で泥の深い環境がないため、現在のところ天城町総合運動公園南部、徳之島空港との狭い水路でしか確認されていない。徳之島に分布するシオマネキのなかで、もっとも南方系と考えられ、寒さにも弱いため、数はとても少ない。
観察できる場所天城町総合運動公園南部、徳之島空港との狭い水路
生息地のGoogleマップURLhttps://goo.gl/maps/LpwSzsB7dsp
関連URLhttp://www.fiddlercrab.info/u_dussumieri.html

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