触手を伸ばした状態では印象が変わる、ニセクロナマコ

ニセクロナマコ ( Black sea cucumber )

名称(ヨミ)ニセクロナマコ
中分類ナマコ類
形態30センチほどになるナマコ。(伸びた状態では、さらに長くなる) 真っ黒で、体表には、細かな突起が無数にある。近縁のクロナマコは、体表に砂がついている点で見分けられる。本種にも砂つぶを多少かぶっている場合があるが、びっしりとつくことはない。触手を伸ばした状態では数十センチまで細長くなり、クロナマコとは全く似ていない姿になる。
概要【分布】
東太平洋の中南米沿岸からインド洋の亜熱帯、熱帯に広く分布する。国内ではサンゴのある本州中部以南で見られる。徳之島では、サンゴ礁の周囲にある砂地や、砂の多い岩場で見られる。

【生態】
砂を口からのみこみ、含まれるデトリタス(動植物のかけらなどの有機物)を食べる。危険を感じると肛門からキュビエ器官と呼ばれる、粘着性の強い白いひも状の組織を出す。肉部に高濃度のホロチュリンという毒をもっており、刻んで潮溜まりの魚をしびれさせる漁に用いられていた。(ホロチュリンは加熱により分解する)

【島内の目撃情報】
河川の影響が少ないサンゴ礁の周辺の砂地ならばどこでも見られる。クロナマコとともに、もっとも数の多いナマコ。天城町内では、ヨナマビーチや松原漁港の南側から前野のイノーが観察しやすい。
観察できる場所サンゴ周辺の砂地、砂の多い岩場など

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