ミナミトビハゼ

ミナミトビハゼ ( Barred mudskipper )

名称(ヨミ)ミナミトビハゼ
中分類スズキ目
小分類ハゼ科
形態雌は3年で体長10センチほどに成長し、雄は1年で5センチ前後に成長し繁殖が終わると死んでしまう。体は棒状で褐色、白くて細い横しまがある。目は体の上に飛び出しており、収納することができる。雄の背びれを広げると、白い縁取りのある黒い帯がある。本土で見られるトビハゼには、背びれの黒い帯がない。

※岩場にいる似た魚をトビハゼと勘違いしやすいが、岩場にはカエルウオが生息する。ハゼはハゼ亜目、カエルウオはギンポ亜目であり、形態は似ているが全く異なる種である。また、カエルウオは水中のみで活動し、驚いたときだけタイドプールをまたぐように移動する。
概要【分布】
西太平洋、インド洋の亜熱帯、熱帯の砂泥の干潟に生息し、国内では奄美大島以南で見られる。本来、徳之島にはマングローブなど泥の多い汽水域が無いため生息していないが、局所的に生息している。徳之島には定着しておらず、数年に一度繁殖している。(記録があるのは2009~2011年、2016年~)

【生態】
数年に一度、繁殖が見られる。おそらく幼魚が流れ着くことが希であるためと思われる。えらと共に皮膚呼吸が発達しているため、長時間陸上で活動できる。肉食性とされ、泥上の小さなカニやゴカイなどを採餌していると考えられる。移動は腹びれで体を持ち上げ、さらに胸びれで漕ぐように進む。素早く動くときは尾びれをUの字に曲げ、地面を蹴って数十センチジャンプする。水中を泳ぐことはなく水面を連続ジャンプして対岸まで移動する。雄は高さ2~8センチほどの高さの煙突のような巣穴を掘り、雌に産卵を促す。通常、内側がつながった2つの煙突のように見えるが、増築して3本になることもある。(2016年に3例確認)巣穴は春夏のみならず、真冬でも掘られるため、実際の産卵がいつごろ行われるのか不明。

【島内の目撃情報】
天城町総合運動公園の南西端付近にある空港との間の水路で、観察はしやすい。
観察できる場所天城町総合運動公園の南西端付近
生息地マップhttps://goo.gl/maps/Pd6fdVstszS2

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