リュウキュウサンコウチョウの雄

リュウキュウサンコウチョウ (Japanese Paradise Flycatcher)

名称(ヨミ)りゅうきゅうさんこうちょう
中分類スズメ目
小分類カササギビタキ科
形態体はスズメとイソヒヨドリの中間の大きさ。頭から胸にかけて黒く、腹はやや濁った白、翼や背は紫がかったこげ茶色。雄の尾羽は黒く、とても長い。雌の尾羽は長くなく、翼と同様に紫がかったこげ茶色。雄は目のまわりの肉が鮮やかな青で皿状になっており、アイリングが広く見え、くちばしも同様に青い。メスのアイリングも青いが細く、くちばしは同様に青い。本土で繁殖する亜種サンコウチョウの姿は酷似しており、見分けはできない。
生息種類夏鳥(渡鳥)
概要【分布】
奄美群島以南から台湾、フィリピンにかけて繁殖する夏鳥。東南アジアへ南下して越冬する。徳之島では、森林と農耕地との境にある茂みや、森林を流れる川の上に張り出した枝など、薄暗い場所で営巣する。

【生態】
「ギー・ギー」や「フイ・ヒー・フー・ホイホイホイ」など通る声で鳴く。その声が「月日星、ほいほいほい」と聞きなしされ、三光鳥の名がある。ほとんど地上に降りることはなく、樹上や草にいる昆虫を食べる。梅雨ごろ、細い枝の又などに、コケやクモの巣、チブサトゲグモの緑色の卵のうなどを用いて天然のカモフラージュを施し、テニスボールよりやや小さいカップ型の巣をつくる。人間が来るとサッと巣から離れるため、とても見つけにくい。反面、気が強く、縄張りに入ってきたリュウキュウアカショウビンやリュウキュウハシブトガラスを追い払う。つがいとは別に、ヘルパーが子育てを手伝うことがある。

【島内の目撃情報】
当部林道や南部ダム、三京川の周辺、上名道池周辺など山手で営巣する個体が多いが、集落周辺でも茂みが深ければ営巣する。例えば、浅間集落北東の木が茂った急傾斜地など。姿を見つけるのは難しいが、林道では車の音に反応してさえずるので気づきやすい。 近年、ウンブキで繁殖している姿が見られていたが、2018年以降は繁殖していないようである。
観察できる場所薄暗い森林や、森林に面したダム、池、川の周辺

PageTop