リュウキュウコノハズクの雄

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リュウキュウコノハズク (Ryukyu Scops Owl or Elegant Scops Owl)

名称(ヨミ)りゅうきゅうこのはずく
中分類フクロウ目
小分類フクロウ科
形態イソヒヨドリほどの大きさ。250ccの飲料缶くらいの印象でかなり小さい。全体が褐色だが、赤茶っぽい個体もいる。胸には黒っぽい縦班が入る。警戒したり、怒ったときに耳のような羽毛(羽角)を立てる。雌の方が微妙に大きく、体形は細長い。本土に夏鳥として渡来するコノハズクとは別種だが、屋外での見分けは難しい。足指は可変対趾足(かへん・たいしそく)になっており、第4趾(くすりゆび?)が後ろにまわっており、前後二本ずつで獲物をがっちり捕まえることができる。
概要【分布】
奄美群島や沖縄県に分布する留鳥。久米島や八重山群島、台湾、フィリピン島嶼に分布する個体はやや大きく、別種の可能性がある。徳之島では奄美大島などで見られるリュウキュウアオバズクや、沖縄島で見られるリュウキュウオオコノハズクなどは見られず、本種のみが分布する特異性がある。沖縄県、南大東島には亜種ダイトウコノハズク(Daito Scops Owl)が分布する。

【生態】
昼間は林内で木に擬態して休み、主に夜活動する。稀に昼でも鳴くことがある。雄は春先から秋にかけて「コッ・コホッ、コッ・コホッ・・・」と鳴き、雌はそれに応えるように「ニヤッ」「ミャウ」と鳴くが、稀につがいでない雄を威嚇するために「コホッ」と鳴くことがある。動物食で、主にバッタやカマキリなどの昆虫やクモ類、ヤモリなど食べる。

時折、本種の巣立ち雛が巣から落ちたと勘違いして、捕まえてしまう人がいるが、多くの野鳥は飛べないうちに巣立つため、地上に降りることは稀ではない。保護したつもりが、誘拐?連れ去り?である場合がほとんどである。

【島内での目撃情報】
多くは森林に分布するが、町内では集落内にも飛来し、時折校庭のガジュマルの樹洞(じゅどう)や、民家の隙間でも産卵し子育てする。旧保健福祉センターや給食センターの換気扇から室内に入ったことがある。海岸にあるモクマオウの林でも観察され、岡前川津辺の平和の森や、伊仙町喜念浜の林でも見られる。島内では、河川沿いの崖に木立が残っており、そうした地域に生息しながら、夜になると近くの集落の灯火にあつまる昆虫やヤモリを食べる。近年はLEDの街灯になったことで昆虫が飛来せず、集落に飛来する機会が減っている。
観察できる場所森林、海岸の林、河川沿いに木立のあるところ

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